2018年10月27日土曜日

東北地方の縄文時代草創期の様相

「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社) 7

「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)に収録されている「東北地方の縄文時代草創期の様相 酒井宗孝」を学習して、気が付いたことや要点の抜き書きなど、メモを作成します。

1 草創期前半の東北地方

大平山元(おおだいやまもと)Ⅰ遺跡と出土した土器や石器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
土器片付着炭化物から得られた年代は16000~15000年前で日本列島における土器出現期の遺跡と言える。旧石器そのものの石器にともなって無文土器が出土している。

表館(おもだて)(1)遺跡出土隆線文土器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
ほぼ完全な形で出土した隆線文土器。土器全体の器形がわかるとてもいい資料。

日向(ひなた)洞窟遺跡と出土した隆線文土器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
縄文時代に「草創期」が加わる契機となった遺跡。

2 草創期後半の東北地方

櫛引(くしびき)遺跡の竪穴住居と出土した多縄文土器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
竪穴住居は深いところで1mあり、ある程度しっかり定住していた証拠になる。多縄文土器におしゃれな飾り口縁がついている。

上台(うわだい)Ⅰ遺跡の1号住居跡と出土土器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
炉の跡は確認できない。柱穴も確認できないので垂木で屋根を支えていたようだ。礫が床面にたくさんあり、石皿や磨石に使われた可能性があり、植物食の利用を考えることができる。住居建て替えがおこなわれているので、ムラをつくって定住がおこなわれていたと確認できる。
土器に付着するおこげから11000年前の年代が得られた。

上台Ⅰ遺跡出土の石器 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
スクレイパーはいわゆる石刃をつかっていて、この時代になってもまだ旧石器時代の名残がみられる。

東北地方の主な縄文草創期の遺跡 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用

0 件のコメント:

コメントを投稿