2020年1月25日土曜日

エーリッヒ・ノイマン「意識の起源史」

清瀬市郷土博物館学芸員内田裕治先生から縄文土器展開写真の作り方を教えていただくというまことに幸運な機会を得ました。
ブログ花見川流域を歩く2020.01.20記事「内田裕治式土器展開写真の作成
その際、時間的ご迷惑を省みないで、博物館展示石棒について質問させていただきました。

清瀬市郷土博物館に展示されている石棒
内田裕治先生から石棒に関するお話をいただき、その中で、エーリッヒ・ノイマン「意識の起源史」を紹介していただきました。
帰宅後早速web古書店で注文し、本日宅配されました。

エーリッヒ・ノイマン「意識の起源史」

河合隼雄の専門図書を以前何冊か読んだことがあり、ユング心理学に多少興味がありますので、怖いもの見たさ的興味でこの図書をめくってみました。
「意識発達は人類史的かつ個体発生的な出来事である」という基本的枠組みを設定して「神話に見られる意識発達の諸段階」「人格発達の心理的諸段階」を詳しく論じています。
この図書の中で男根崇拝などの記述が各所に見られます。
ざっと関連する部分に目を通した限りでは、この図書の咀嚼にはかなりのエネルギーが必要で、知りたい情報だけすぐにつまみ食いすることは出来そうにないことが直観できました。
同時に、この図書の咀嚼はある程度時間をかければ可能であり、その時に得る果実はかなり大きなものになりそうだと直感できました。
この図書を咀嚼して、その内容を考古遺物の考察の参考にするということは、考古遺物の解釈を深層心理学や神話学の助けを借りて行うということです。どこまでそれが自分にできるかわかりませんが、趣味活動をより豊かにするためにユング心理学をもう一度学習したいと思います。
なお、内田裕治先生は考古遺物発掘成果は考古学者だけでなく、深層心理学、神話学などの学問分野にも提供できれば、縄文人解明が大きく進むに違いないとおっしゃられました。清瀬市郷土博物館は考古学以外の専門分野にも発掘成果を情報発信している稀有な博物館であることを知りました。

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