設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)学習 1
書店をブラブラ歩いている時、新刊書コーナーの目立つところに設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)が並んでいました。考古学関係新刊図書を見かけることは少ないので、また内容がとても興味深いので購入して読み始めました。
設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)
読み進めながら興味深い事柄をブログ記事としてメモすることにします。
1 目次(大項目)
歌に詠まれた纏向仮面-プロローグ
日本最古の妖怪画
方相氏と「鬼は外」の起源
鯨面考 顔のイレズミの歴史
縄文土偶の顔
弥生時代の顔の表現
2 日本最古の妖怪画
この図書では最初に、神奈川県茅ヶ崎市下寺尾官衙遺跡七道伽藍出土の一つ目生物を描いた墨書土器を出発点にして、鬼の素性や起源を説明しています。
一つ目墨書土器
設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)から引用
墨書土器や人面墨書土器について、以前興味をもって多数ブログ記事を書いていた頃がありますので、導入からこの図書に興味が深まります。
古典文学や絵画なども参考に、また同時代の人面遺物を事例として引用しつつ、一つ目墨書土器の考古学的解釈が行われていてこの図書に引き込まれます。
弥生時代古墳時代からの漢帝国との交渉の中で鬼の源流が伝来したという見立てに興味が湧きます。
つづく
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