「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社) 2
「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)に収録されている「土器のはじまり 宮尾亨」を学習して気が付いたことや要点の抜き書きなどのメモ作成をします。
1 土器は何に使われたか
この図書を読んで、土器付着おこげから何を煮たのかわかるこをとはじめて知りました。
食物種類別おこげを土器で作り出すと、その種類別おこげの窒素と炭素の安定同位体の違いを調べることが実験的に分ったそうです。その原理を発掘した土器おこげ分析に応用して、縄文土器で何が煮られていたかしらべたところ結果がでたとの記述に驚きました。
食料資源の炭素・窒素安定同位体比 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
この資料に基づいて、草創期縄文土器である隆起線文土器のおこげを調べると次のように堅果類を煮ていたことが判明しました。
草創期縄文土器の炭化付着物の炭素・窒素安定同位体比とC/N比 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
この結果から縄文土器がつくられた背景には堅果類の利用がきっかけになったのではないかと考えられると述べられています。縄文土器が世界的にみてもいち早く、まだ寒冷時期につくられた理由にせまる情報です。
2 土器出現のさまざまな理由
世界各地の土器出現年代 「縄文はいつから!?」(小林謙一/工藤雄一郎/国立歴史民俗博物館編、新泉社)から引用
世界の土器は農業とともに生まれたものが多いのですが、アメリカ東海岸では5000年くらい前に突然つくられだし数百年間に限って使われたそうです。その用途は、水をいれて焼いた石をその水のなかに投下し、貝類を煮たのではないかと推定されているそうです。このように土器出現の理由は世界各地でそれぞれ異なるようです。
3 感想
縄文土器使い道の原点をこの図書で知ることができました。
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