2020年3月10日火曜日

文化財のための三次元計測

金田明大他著「文化財のための三次元計測」(岩田書院)という技術書を入手してざっと読みました。

金田明大他著「文化財のための三次元計測」(岩田書院)
2010年発行図書ですから10年前の技術書であり、機器やソフトの進歩はこの10年で著しいものがあると思いますので、現時点では最新技術書ではないと思います。
しかし、この図書を読むとよくある一般技術書とはかなり異なり、技術適用における限界や問題が多く記述されていてとても参考になります。
考古学の専門家が三次元技術を試行錯誤しながら遺物計測に適用していく様子が事細かに記述されています。三次元技術の専門家がその専門知識を披露するのとは様子がだいぶ違います。親しみを覚えます。
この図書は三次元スキャナーの利用を前提に書かれていますが、自分が行う写真の多視点周回撮影による三次元化技術(SfM-MVS技術)とも共通点が多く、技術適用細部で参考となる考えを多く得ることができました。
10年前のこの図書のいわば最新版がシリーズ冊子「文化財の壺」(岩田書院)であると感じました。

文化財の壺
2020.02.03記事「冊子「文化財の壺」



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